今週の軍事関連ニュース (2008/06/13)
 

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一般ニュース

今日の小ネタ (DefenseNews 2008/6/11)
  • STOVL 型 F-35 の初号機 (BF-1) が、イギリス人パイロットの手で初飛行を実施した。(詳報は次回に)
  • BAE Systems と VT Group の水上艦建造部門を対象とする事業統合について、法的な分野の詰めが完了して合意がまとまった。(詳報は次回に)
  • パキスタン北西部で、米軍の航空機と火砲による攻撃が発生してパキスタン軍の兵士 11 名が死亡。米軍側は「自衛行動をとった」と説明。
  • スウェーデン、ノルウェー、フィンランドの軍が共同で、Nordic Defence Cooperation に関する報告をまとめて、13 日に各国政府に提出する。
  • 台湾は、6/13 に予定していた実射演習の延期を決定した。
  • C-130 改造のテストベッドに搭載した TP400 エンジンが、初めて地上試験を実施した。

今日の報道発表 (Defense-Aerospace.com 2008/6/11)
  • ロシアは CWC (Chemical Weapons Convention) を受けて、手持ちの化学兵器の処分を進めている。同国内 3 ヶ所に廃棄処分施設を建設して作業にあたっているが、これをドイツが支援しているとのこと。そのうち Pochep にある施設では、サリン、ソマン、VX といった神経ガスを、2009 年春までに合計 7,500t 処分する。ドイツ政府は 1 億 4,000 万ユーロ (2 億 1,800 万ドル) の資金を出している。ロシアは各種合計 40,000t の化学兵器を保有しているが、これまでにそのうち 1/4 を処分した。(Deutsche Welle German radio)
  • Mohamed Mohsen Saad El Shazly 少将が率いるエジプト軍の使節団が、インドを訪問。一週間にわたってインドに滞在して、二度目となる Indo-Egypt Joint Defence Committee Meeting を実施、両国間の軍事的関係強化について協議した。(Press Information Bureau India)
  • ニュージーランド海軍の HMNZS Canterbury が、6/9 に訓練航海を実施するために出航した。ただし、同艦は先に RHIB の脱落事故を起こしているため、今回の短期訓練航海はすべて、以前の計画を変更して自国領海内だけで実施する。(New Zealand Defence Force)

今日の泥仕合 (Northrop Grumman via Defense-Aerospace.com 2008/6/11)
先に、Boeing と組んで KC-767 を推していた Pratt & Whitney の地元・コネティカット州で、州議会議員 187 名のうち 177 名が、George Bush 大統領に対して、KC-X 計画で Northrop Grumman の採用が決まった件に抗議する書簡を送っている。これについて Notrhtop Grumman は「我が社がこれらの議員に対して事実に基づく状況説明を実施した結果、反対意見は弱まった」と発表した。自社の優位性や、Boeing の主張の虚偽について説明したのだという話。さらに同社は「あのときには書簡にサインするしかなかったんだよ」という議員の発言も引き合いに出している。
また、同社は Richard Shelby・Jeff Sessions の両上院議員と Jo Bonner 下院議員が、Boeing の後押しをしたのは不適切だったと認めた、という発表も行った。これらの議員が、機種選定の公平性や KC-30 の優位性について認めた、というのが同社の発表要旨。
さらに、恒例の "Why We Won" として「過去の実績」に言及、「空中給油機の経験が豊富である」とする Boeing の主張に対して、同社のプログラム管理は問題があり、Northrop Grumman が 'Satisfactory Confidence,' の評価を得たのに対して Boeing は 'Little Confidence.' でしかなかった、との主張を展開した。さらに、Boeing は他国における空中給油機のコンペティションで最近、(KC-X も含めて) 五連敗していると指摘、日本向け・イタリア向けの KC-767 が納入遅延を起こした件 (特に、イタリアはまだデリバリーした機体がない) も引き合いに出した。

今日の小ネタ
  • FDA (Food and Drug Administration) がサルモネラ菌汚染に関する警告を出したため、DeCA (Defense Commissary Agency) では、軍の購買部で販売していた一部の種類のトマトについて、店頭から引き上げる措置をとった。(AFPS 2008/6/10)
  • 6/29-7/31 にかけて実施する RIMPAC 2008 (Rim of the Pacific 2008) 演習について、火災事故を起こして修理が必要になった USS George Washington (CVN-73) に代わって、USS Kitty Hawk (CV-63) が参加することになった。GW は現在、NAS (Naval Air Station) North Island (San Diego, CA) に入港中で、これから火災で損傷した区画の修理を行うが、スケジュールは未確定。(NavNews 2008/6/10)
  • Robert M.Gates 米国防長官は、米空軍の F-22A 調達数に関する決定を次期政権に先送り。Michael T.Moseley 空軍参謀総長は、24 機で構成する飛行隊 10 個を編成するために 381 機の調達が必要と主張、187 機で十分とする国防長官と対立していた。(DefenseNews 2008/6/10)
  • エチオピアは、7 月から始まる次期会計年度において、国防予算を 5,000 万ドル上乗せして、4 億ドルに増額する。エチオピアはエリトリアとの間で紛争を抱えているほか、2006 年末からソマリアに軍を送り込んでいる状況。(DefenseNews 2008/6/10)
  • インド軍は、宇宙配備資産に対する脅威に対抗するためとして、Integrated Space Cell の新設を決定。すでに対衛星システムの開発も進めている。また、2005 年に創設を勧告した Aerospace Command についても、近いうちに編成作業を終える。これは情報収集に加えて、レーダーと通信網を使った弾道ミサイル防衛も担当する組織。(DefenseNews 2008/6/10)
  • 英議会で、DERA (Defence Evaluation and Research Agency) を民営化して QinetiQ を発足させた後、2003 年に政府の持株を Carlyle Group に売却した件について、売却価格が安すぎたのではないか、とする指摘が再燃している。NAO (National Audit Office) の指摘では、実際の売却額よりも 9,000 万ポンドは高く売れたのではないか、となっている。(DefenseNews 2008/6/10) [以前にも同様の話が出た記憶があるのだけれど…]

今日の報道発表 (Defense-Aerospace.com 2008/6/10)
  • アメリカ・ネバダ州の Nellis AFB で開催した "Green Flag" 演習に、英空軍 No.IX Sqn. (RAF Coningsby, Lincolnshire) の Typhoon が参加、地上目標に対する Enhanced Paveway II 誘導爆弾の投下と機関砲射撃を実施した。同飛行隊は、2008/7/1 の戦闘即応体制実現を目指して練成中。この演習の前にアリゾナ州の Davis Monthan AFB で、Typhoon OEU (Operational Evaluation Unit) の No.17 (Reserve) Sqn. とともに事前訓練を実施、2 週間で Paveway×43 発と Enhanced Paveway II×8 発、1,000 lb 爆弾×16 発を投下した由。
    そして、"Green Flag" 演習で実際に対地攻撃を行ったことで、求められる任務に対応できることを実証したとしている。"Green Flag" は近接航空支援に主眼を置いた演習で、海外派遣前の地上部隊と航空部隊に対して、現実に即したシナリオの下での演習を経験させるもの。今回の演習にはイラク派遣を控えた米陸軍部隊 6,500 名や、日本からやってきた米空軍の F-16、米英両国の FAC (Forward Air Controller) も参加している。(MoD UK) [訳注 : 米軍では FAC ではなく JTAC というのが正しい]
  • ドイツの Eurocopter に勤務していた技術者・Werner G. 被告 (44) が、機密情報をロシアのスパイに渡していたとして裁判にかけられている。2004-2006 年にかけて、ドイツ、オーストリア、クロアチアでロシアの SVR に所属するスパイと会い、マニュアル、ファイル、CD-ROM といったものを渡して、それと引き替えに 13,000 ユーロ (20,500 ドル) の報酬を受け取っていたというもの。密会についての打ち合わせには、Web メールを使っていたとのこと。本人ならびに弁護側は、文書を渡したことは認めているが、その中に機密文書は含まれていなかったと主張。(Deutsche Welle German radio)
  • Northrop Grumman は、英議会の House of Commons Defence Select Committee において、ISTAR (Intelligence, Surveillance, Target Acquisition and Reconnaissance) と、ISTAR 分野における UAV (Unmanned Aerial Vehicle) の用途に関する問い合わせに答える機会が得られたことを歓迎する、とする声明を出した。同社では、過去 60 年間にわたって無人システムを手がけた経験があり、RQ-4 Global Hawk はこれまでに累計 21,000 時間、戦闘任務で 17,000 時間の飛行を記録している、と実績をアピールしている。(Northrop Grumman)
  • ESA (European Space Agency) は、5/28 にスロベニアとの間で協力合意に調印したと発表した。2006 年 5 月に Peterle 元首相が率いる代表団が ESTEC (European Space Research & Technology Centre) を訪問したのがきっかけで、その後のフォローアップを経て今回の協力合意調印に至った。EU 新規加盟国としては、2007 年 6 月にエストニアが、ESA との間で同様の合意をまとめている。(ESA)
  • RAND Corporation は、「パキスタン国内にあるタリバンの聖域を潰さないと、アフガニスタンを再建しようとするアメリカ、あるいは NATO の努力がパーになる」とする趣旨の報告をまとめた。その報告によると、パキスタンの ISI (Inter-Services Intelligence Directorate) や Frontier Corps はパキスタン国内における武装勢力の拠点探しに失敗している上に、場合によってはこれらの組織のメンバーがタリバン、あるいは Haqqani といった組織を支援している場合すらあるとのこと。そして、1979 年以降に武装勢力がパキスタン国内に聖域を作ってきた状況は、現在でもまったく同じだと指摘、そのことが安全保障上の脅威になるとしている。それに対してとるべき対抗策としては、パキスタン政府に対して密かに、アフガニスタンに向けて武器・弾薬・物資を送り出す拠点になっている聖域を潰すよう納得させる必要がある、としている。この聖域潰しに加えて、アフガニスタンにおける警察や地方自治体の育成も必要だとした。警察には不正があることから、警察官がしばしば、国家よりも現地の指揮官に忠誠を発揮してしまう問題があり、これは対反乱戦には有害だと指摘。治安維持任務でアメリカが表に出すぎると反発を招く可能性があることも、警察の育成が必要となる理由。そして、対反乱戦においてはもっと、地元対策の重要性を認識する必要があるとした。(Rand Corp.)
  • 米議会予算局 (CBO : Congressional Budget Office) は、米海軍の建艦計画に関するレポートをまとめた。2006 年 2 月にまとめた 2007 年度計画で、285 隻体制から、2020 年までに 313 隻体制を実現すると謳っている。その後、2008 年度分・2009 年度分と建艦計画を更新してきているが、2007-2008 年度にかけては艦艇建造費 161 億ドルを要求。この金額は同じだが、2007 年版では 280 隻体制としていたものが、2008 年版では 293 隻に増えている。そして 2009 年版では 296 隻に引き上げたが、一方で予算の方は一気に 30% も上積みした。
    これについて CBO が調べた結果、2007-2008 年版で使用していたコスト算定用の仮定を 2009 年版で放棄していたと判明。また、2003 年から平均すると年間 126 億ドルの艦艇建造費を支出してきたが、現行の 30 年計画を実現するにはその 2 倍、年間 270 億ドルが必要だと指摘。
    2009-2013 年の FYDP (Future Years Defense Program) についても、CBO が見積もった艦艇建造費は海軍の見積もりより 30% 多い。2009-2020 年を対象とする計画については、艦艇の新規建造分だけで、CBO の見積もりは海軍の見積もりを 13% 上回る。2020 年以降を対象とする長期計画では、CBO の見積もりは海軍の見積もりを 8% 上回る。(CBO)

今日の増加ネタ (DefenseNews 2008/6/9)
SIPRI (Stockholm International Peace Research Institute) が 6/9 に明らかにしたところでは、世界全体の国防支出は過去 10 年間で 45% の伸びを示しており、昨年だけで 6% 伸びている。2007 年の国防支出総額は 1 兆 3,390 億ドルで、対 GDP 比は 2.5%。そのうち 45% をアメリカの支出が占めている。それに続くのがイギリス、中国、フランス、日本で、各々が全体の 4-5% 程度ずつを占める。
地域的にみると、もっとも伸び率が高いのは東欧で、1998-2007 年の伸び率は 162%、2006-2007 年の伸び率は 15%。その伸びのうち 86% を占めるのがロシアで、昨年の伸び率は 13%。その他の地域における過去 10 年間の伸び率は、中東が 62%、東アジアが 51%、南アジアが 57%。
国別でみると、もっとも激しく伸びているのが中国。ただ、経済成長が著しい関係で、対 GDP 比にすると 2.1% 程度にとどまる。
兵器メーカーの売上は 2005-2006 年にかけて 9% 増えて総額 3,150 億ドル、上位 100 社のうち 63% をアメリカと西欧の企業が占めており、それらの売上合計は 2,923 億ドル。
主要紛争の数は 2001 年の 20 件より減って、2007 年は前年と同じ 14 件、ただし紛争の質が変わってきており、複雑で、かつ手に負えないものになってきているという指摘。また、国連が実施する平和維持活動の数は前年より 2 件増えて 61 件となった。展開している部隊の人員は、合計 169,467 名。
核兵器を保有しているのは 8 ヶ国、核弾頭の合計は 10,200 発。

今日の小ネタ
  • Robert M.Gates 米国防長官は、次期空軍長官として Michael Donley 氏 (現在は、国防総省の管理担当ディレクター / Director of Administration and Management for the Department of Defense)、次期空軍参謀総長として Norton Schwartz 大将 (現在は米輸送軍 (USTRANSCOM : U.S. Transportation Command) 司令官) を、それぞれ指名した。このほか、Gates 国防長官は「これ以上、空軍の人員削減は行わない」と言明している。3 ヶ月前に 12,000 名の削減を発表しており、これによって 2009 年末の人員規模は 316,600 名となる (2005 年には 359,700 名だった)。(AFPS & DefenseNews 2008/6/9)
  • Laura Bush 大統領夫人が、アフガニスタンの Bagram AB を訪問した。このほか、Bamyan 省の女性警察官訓練施設や道路工事現場、Kabul も訪れている。(AFPS 2008/6/9)
  • そのアフガニスタンでは、Combined Task Force Currahee の手で 4x4 車両・ELSORV (enhanced logistic off-road vehicle prototype) のテストを実施中。地形が険しく、補給車両隊や負傷者後送、通常の輸送任務に苦労しているアフガニスタンの状況を考慮に入れた車両のプロトタイプで、HMMWV のものを改造したシャシーを使用、アプローチ アングル 90 度、傾斜 80 度の斜面まで対応可能という説明。また、荒れた路面でも 90mph の速度で走れるとしている。(AFPS 2008/6/9)
  • IBM と LANL (Los Alamos National Laboratory) は、核爆発を伴う実験を行わずに核爆発の威力をシミュレートするための、世界最速のスーパーコンピュータ "Roadrunner" を開発した。演算能力は 1 PetaFLOPs。(DefenseNews 2008/6/9)
  • 台湾と中国が 6/11 に初の公式協議を予定しているのを受けて、米国務省は総額 120 億ドルにのぼる台湾向け FMS (Foreign Military Sales) の凍結を決めた。対象となる案件は以下の通り。
    • Boeing AH-64D Apache Longbow×30 機
    • Sikorsky UH-60 Black Hawk×60 機
    • 通常型潜水艦×8 隻
    • Raytheon Patriot PAC-3×4 個高射隊
    • Lockheed Martin F-16C/D-50/52×66 機
    なお、すでに輸出承認が降りている P-3C×12 機については凍結対象外。(DefenseNews 2008/6/9)
  • ドイツはアフガニスタン北部の Masar-i-Sharif に 3,500 名の部隊を派遣しているが、政府がこれを 6,000 名に増強する案を議会に提出して、激論中。別の選択として、4,500-5,000 名程度にする話も出ている。NATO はドイツに対して、派遣部隊の規模拡大に加えてアフガニスタン南部への展開を求めているところだが、ドイツ国内では反対論が根強い。2002 年の派遣開始以来、ドイツ軍はこれまでに 26 名の死者を出している。(DefenseNews 2008/6/9)
  • 露 Interfax 通信が報じたところでは、ロシアの 2008 年の兵器輸出は 60 億程度になる見込みとのこと。また、Rosoboronexport は 200 億ドルほどの受注を得ており、これを今後 5-7 年かけて引き渡していくことになるとしている。(DefenseNews 2008/6/9)

今日の報道発表 (Defense-Aerospace.com 2008/6/9)
  • 英空軍 No.39 Sqn. がアフガニスタンで運用している MQ-9 Reaper が、初めて兵装の投下を実施した。国防省では、他の兵装投下と同様に、厳格な交戦規則 (RoE : Rules of Engagement) に基づいてのことである、と説明している。米空軍の MQ-9 は以前から CAS (Close Air Support) 任務も行っているが、英空軍の MQ-9 はこれまで、ISTAR (Intelligence, Surveillance, Target Acquisition and Reconnaissance) 任務のみを実施していた。
    MQ-9 の運用を担当している No.39 Sqn. は今年 1 月に再編、三軍からの人員を集めた構成で、アメリカ・ネバダ州の Creech AFB で米空軍 432nd WG の下に入って活動している。米軍と同様に衛星経由の遠隔運用を行っており、地上管制ステーションは Creech AFB にある。操縦担当とセンサー オペレーターは航空機搭乗員が務めているが、ミッション コーディネーターは海兵隊が務める場面がしばしばあるとのこと。(MoD UK)
  • フィンランドの Matti Vanhanen 首相を乗せて韓国に向かっていた Finnair の A340 旅客機がロシア国内の Carelia 地峡付近を飛行していたときに、ロシア空軍の Su-27 戦闘機 2 機が同機から数百メーターほど後方を追跡飛行を行った。しかも、国際規定により、通常ならこうした場面で行うはずの存在告知を行っていなかったとのこと。この件が発生したのは先週の水曜日のこと。フィンランドの Savon Sanomat 紙が報じたことで明るみに出て、フィンランドの民間航空当局 (Finnish Civil Aviation Authority) が調査に乗り出すと表明。フィンランド側では、戦闘機が民間機を接近飛行訓練のネタに使ったとみて、かかる事態は受け入れがたいとしている。フィンランド空軍司令官の Heikki Lyytinen 中将も、「普通、こんなことは起こらない」と発言。当該機には首相以外に一般の乗客もいて、乗っていたのは 200 人を切る程度だった由。(YLS Finnish Broadcasting Corp.)
  • フィンランドの NBI (National Bureau of Investigation) が逮捕した Patira 社員のうち、エジプトがらみの疑惑で捕まった者達が、6/3 に釈放された。(Patria)
  • Asia Security Summit に出席した Robert M.Gates 米国防長官によると、米軍は単一の組織体として世界最大の石油消費者で、石油の価格が 1 バレルあたり 1 ドル上がると、米軍の燃料代は 1 億 3,000 万ドル増えるとのこと。DESC (Defense Energy Support Center) の統計によると、米軍が 2007 年に使った燃料代はジェット燃料・ディーゼル燃料など合わせて 126 億ドル、イラク・アフガニスタンで使用した分は 17 億ドルとのこと。最近の石油価格高騰を受けて、米国防総省では議会に追加の燃料代支出を求める一方、空軍が進めている FT 燃料導入に代表されるような、合成燃料の導入に目を向けているところ。(DoD)
  • シンガポール軍は 6 日、 Pasir Laba Camp で最新鋭の戦術シミュレーション訓練機材、IGTS (Infantry Gunnery and Tactical Simulator) の運用を開始した。構成要素は以下の 2 種類。
    • SWS (Support Weapons Simulator) : ウェポン シミュレータ×5 基からなり、個人の射撃スキルを向上させるために使用する
    • CTT (Commander Tactical Trainer) : ビジュアル装置付きで、より複雑な作戦環境を再現する。指揮官の計画・調整・任務遂行スキルを磨くためのもの
    (Singapore MoD)
  • 夏が近づいて気温が上がっているクウェートの Camp Arifjan では、米陸軍の第 401 野戦支援旅団・第 2 大隊と契約民間業者のスタッフが、イラクにおける 15 ヶ月間の任務を終えて帰国する第 2 歩兵師団・第 4 旅団戦闘チーム (Fort Lewis, WA) の SCV (Stryker Combat Vehicle)×280 両から、Slat Armor など、5,000lb にのぼる装備を取り外す作業を実施中。イラクに送り込む際に追加装備したものを取り外してから本土に送り返して、Reset プログラムに基づく修理・改装を行うことになる。105mm MGS (Mobile Gun System) や 120mm 迫撃砲も取り外して、前者はワシントン州 Auburn に、後者は Fort Lewis に送る。ただし、戦闘による損傷が激しい車両についてはアラバマ州の Anniston Army Depot に送って、さらに徹底した補修・再生作業を施す。「今の仕事について、何か変えたいことは ?」と訊かれた Dennis Reid 先任准尉は「何も。ただ、もうちょっと涼しくできれば嬉しいんだが」とのこと。(US Army)

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産業・装備・調達

今日の米軍調達 (Contracts 2008/6/11)
  • 以下の各社は米国防兵站局 (DLA : Defense Logistics Agency) から、陸海空軍・海兵隊・その他民間部局向けの各種シェルターを、それぞれ $96,000,000 (maximum) ずつで受注した。
    • Camel manufacturing Co. (Pioneer, TN, SPM1C1-07-D-1533)
    • Ala. Tent and Tarp (Fairbanks, AL, SPM1C1-07-D-1534)
    • Celina Tent Inc. (Celina, OH, SPM1C1-07-D-6001) ※人道支援用
    • Schutt Industries (Clintonville, WI, SPM1C1-07-D-6002) ※トレーラーも
    • Anchor Industries (Evansville, IN, SPM1C1-07-D-6005) ※トレーラーやコンポーネンツも
    • MMI - Federal Marketing Service Corp. (Montgomery, AL, SPM1C1-07-D-6007)
    • Johnson Outdoors (Binghamton, NY, SPM1C1-07-D-6059) ※トレーラーやコンポーネンツも
    • DHS Systems LLC (Orangeburg, NY, SPM1C1-07-D-6060) ※トレーラーやコンポーネンツも
    • Base-X Expeditions Shelters (Fairfield, VA, SPM1C1-07-D-6063) ※トレーラーやコンポーネンツも
    • Ala., Structures Inc. (Anchorage, AK, SPM1C1-07-D-6064) ※トレーラーやコンポーネンツも
    DSCP (Defense Supply Center Philadelphia, Philadelphia, PA
  • ViaSat (Carlsbad, CA) は米海軍から、MIDS-LVT (Multifunctional Information Distribution System-Low Volume Terminal) を $51,912,305 で受注した。陸海空軍に加えて、トルコ向け (12%) とポルトガル向け (6%) の FMS (Foreign Military Sales) 案件を含む。SPAWAR (Space and Naval Warfare Systems Command), San Diego, CA (N00039-00-D-2101)
  • Data Link Solutions (Cedar Rapids, IA) は米海軍から、MIDS-LVT を $18,722,440 で受注した。陸海空軍に加えて、ハンガリー (20%) と日本 (1%) 向けの FMS 案件を含む。SPAWAR (Space and Naval Warfare Systems Command), San Diego, CA (N00039-00-D-2100)
  • Raytheon Co. (Tucson, AZ) は米海軍から、Block 1 Mk.44 mod 2 RAM (Rolling Airframe Missile) Guided Missile Round Pack AUR (All-Up-Round)×90 セットと ORDALT キット×60 セットを、$59,502,180 で受注した。金額ベースで 42.7% の分については、ドイツで分担生産する。NAVSEA (Naval Sea Systems Command), Washington Navy Yard, Washington DC (N00024-08-C-5401)
  • Raytheon Co. (Andover, MA) は米陸軍から、RAID (Rapid Aerostat Initial Deployment) III タワー システムと基地防御用作戦センターを、$22,041,039 で受注した。ASMD (Army Space & Missile Defense Command), Huntsville, AL (W9113M-07-C-0002)
  • Alliant Techsystems (Anoka, MN) は米陸軍から、20mm 機関砲弾を $6,809,198 で受注した。Army Sustainment Command, Rock Island, IL (W52P1J-05-C-0072)
  • SAIC (Science Applications International Corp., Science Drive, Orlando, FL) は米陸軍から、戦闘用の意志決定支援システム (battle command decision support system) を $6,587,484 で受注した。CECOM Acquisition Center, Fort Monmouth, NJ (W15P7T-08-C-M011)

今日の報道発表 (Defense-Aerospace.com 2008/6/11)
  • 最近、買収で Rockwell Collins の傘下に入った Athena Technologies は、F/A-18 Hornet の 60% サブスケール無人実験機を使い、メリーランド州の APG (Aberdeen Proving Ground) で ASAC (Automatic Supervisory Adaptive Control) の飛行実験を成功裏に実施した。DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency) がスポンサーになっている案件。戦闘で損傷したという想定で、飛行中の実験機から右主翼を脱落させた。その状態を、ASAC が "機体の新しいコンフィギュレーション" とみなして自動的に制御関連の設定を修正、飛行を継続した上で、INS/GPS (Inertial Navigation System/Global Positioning System) 航法システムの情報だけで着陸に成功した、という内容。2007 年 4 月には補助翼を 1 枚すっ飛ばした状態でのテストに成功しているが、今回はもっと厳しい条件。キモは、主翼の主要部位が失われたことを検出して、その後の新しい状況に適応した制御を行う点にある。これにより、戦闘で損傷した機体を無事に連れ帰ることができるというわけ。軍民を問わず、あらゆる航空機に適用できるテクノロジーだが、特に脅威度が高い場所で運用する UAV への応用が考えられている。(Rockwell Collins)
  • その Athena Technologies が開発した Athena 411 INS/GPS/ADAHRS 統合システム (integrated INS/GPS/Air Data Attitude Heading Reference System) が、UAV Tactical Systems Ltd. (U-TacS) からの追加受注を獲得した。U-TacS はイギリス軍の Watchkeeper 計画を担当するために、Thales UK と Elbit Systems が設立したジョイント ベンチャー。Thales UK がプライムとなって、2005 年に 12 億ポンドで受注している。Athena 411 は、この Watchkeeper の中核となる Hermes 450 UAV に装備する。INS は二重系、エア データ関連は四重系になっており、重量は 2.2lb、民生用の GuideStar をベースとしている。(Rockwell Collins)
  • Boeing・ImSAR・Insitu の 3 社は、Insitu 製の ScanEagle UAV に ImSAR 製の小型合成開口レーダー (SAR : Synthetic Aperture Radar)・NanoSAR を搭載して、リアルタイムでレーダー画像を処理、それを地上に伝送するデモンストレーションを成功裏に実施した。ScanEagle はもともと、安定化機能付きの電子光学センサーを搭載しているが、合成開口レーダーがあれば、視界が効かない状況下でも地上の状況を把握できる。また、データを機上で処理してから地上に送ってくるため、着陸後にデータを取り出して処理する手間も、生のデータを受け取るための高速データリンクも不要になるという説明。さらに数ヶ月かけて熟成を進めた上で、ポテンシャル カスタマーとの協議を始めたいとしている。ちなみに、一般的な合成開口レーダーは 50-200lb ほどあるが、NanoSAR は靴箱ほどのサイズで、重量はたったの 2lb。この中にイメージ プロセッサまで内蔵している。(Boeing)
  • Rosyth の Babcock Marine が 1,000 万ポンドの契約を得て実施していた、英海軍の 23 型フリゲート・HMS St.Albans に対するアップグレード改修が完了、公試を開始した。改修後の同艦には、さまざまな「初めて」が盛り込まれている。
    • Sonar 2087 : 最新の静かな潜水艦に対する探知能力や、沿岸海域での探知能力を向上
    • DII (Defence Information Infrastructure) 対応の通信機材
    • globalisation vent system のアップデート
    • radial filter の装備
    • 30mm 機関砲の追加搭載
    • EH101 Merlin に対応するための、航空施設の改修
    契約後にさまざまな「初めて」を追加で盛り込んだにもかかわらず、迅速な改修ができたという説明。この後、6 週間かけて公試を実施する。(MoD UK)
  • CAE Aircrew Training Services Plc は、RAF Benson で MSHATF (Medium Support Helicopter Aircrew Training Facility) の保有・運用を担当しているが、これをイギリス軍の高速データ通信網・JMNIAN と接続した。これにより、MSHTAF で訓練を受けている Chinook、Merlin、Puma といったヘリコプターの搭乗員は、イギリス国内の他の基地にある訓練施設で訓練を受けている搭乗員と、ネットワーク経由の "通信対戦" が可能になる。具体例としては、以下の施設がある。
    • RAF Middle Wallop : ATIL (Aviation Training International Limited) が運用、Apache AH.1 向け
    • RAF Warminster : CATT (Combined Arms Tactical Training) 施設
    • RAF Waddington : MTDS (Mission Training through Distributed Simulation)、今後に接続予定
    MSHATF には 6 基の FMS (Full-Mission Simulator)があり、さまざまなシナリオに基づいた訓練が可能。イギリス軍以外にも、オランダ空軍やオーストラリア陸軍の CH-47 搭乗員や、カナダ空軍や海上自衛隊の Merlin 搭乗員、中東方面の Puma 搭乗員が、MSHATF を利用している。(CAE)
  • 米空軍 ESC (Electronic System Center) は、国内外・合計 46 ヶ所の拠点に設置してある指揮管制システムのアップグレード改修担当として Lockheed Martin を選定した。以前は TBMCS (Theater Battle Management Control System) 契約の下で実施していた案件で、今回は NETCENTS 契約経由となる。初期契約分が 400 万ドル、最終的に 900 万ドルの案件。航空団・飛行隊のレベルで運用している指揮管制システムについて、設計・開発・試験・承認・導入・インテグレーション・維持管理を担当する。作戦・諜報データへのリアルタイム アクセス、作戦計画立案やコラボレーション、AOC (Air Operations Center) と協調して実施する計画立案とスケジュール策定、状況認識、意志決定といった機能を提供するもの。(Lockheed Martin)
  • ATK (Alliant Techsystems) は、傘下の Launch Systems と Space Systems の両グループを一本化する組織改編を実施して、宇宙関連事業の効率化を図ると発表した。(ATK)

今日の米軍調達 (Contracts 2008/6/10)
  • Caterpillar, Inc. (Peoria, IL) は米陸軍から、軽量型ブルドーザー T-5 と中量型ブルドーザー T-9 を、$397,100,467 で受注した。Type A 装甲キットと Type C 装甲キット付き、5 年契約で、さらにオプション契約 5 年。TACOM, Warren, MI (W56HZV-08-D-0169)
  • CAS, Inc. (Huntsville, AL) は米陸軍から、RAID (Rapid Aerostat Initial Deployment) product office を対象とする、ミッションと維持管理のサポート業務を $9,044,536 で受注した。Army Space and Missile Defense Command, Contracting and Acquisition Management Office, Huntsville, AL (W9113M-05-C-0134)
  • General Dynamics Ordnance and Tactical Systems (Scranton, PA) は米陸軍から、155mm 砲弾 M795 で使用する金属パーツ (w/flexible rotating band cover) を $23,851,622 で受注した。Joint Munitions and Lethality Life Cycle Management Command, Picatinny Arsenal, NJ (W15QKN-08-C-0244)
  • General Dynamics, NASSCO (National Steel and Shipbuilding Co., San Diego, CA) は米海軍から、T-AKE のオプション契約分を $100,000,000 で受注した。T-AKE-12 の先行調達分が対象。NAVSEA (Naval Sea Systems Command), Washington DC (N00024-02-C-2300)
  • IMG (International Military and Government LLC, Warrenville, IL) は米海軍から、MRAP (Mine Resistant Ambush Protected) の低率初期生産 (LRIP : Low Rate Initial Production) 分・1,000 両に関する修正契約を、$28,000,000 で受注した。Marine Corps Systems Command, Quantico, VA (M67854-07-D-5032/#0005)

今日の報道発表 (Defense-Aerospace.com 2008/6/10)
  • 米 DSCA (Defense Security Cooperation Agency) は議会に対して、イスラエル向けに FMS (Foreign Military Sales) 経由で T-6A Texan II 練習機などを輸出すると通告した。すべてのオプション契約分まで実現した場合の総額は、1 億 9,000 万ドル。内訳は以下の通り。
    • T-6A Texan II×25
    • GPS (Global Positioning System) w/CMA-4124 GNSSA カード
    • EGI (Embedded GPS/INS (Inertial Navigation System)) のスペア
    • フェリーと給油機のサポート
    • サイト サーベイ
    • unit level trainer
    • スペアパーツ、補修用パーツ、支援機材、試験機材、文書類、訓練、訓練機材、兵站支援業務など
    これは 1960 年代に導入した Zukit ジェット練習機 (Tsukit とも。Fouga CM-170 Magister) の代替機。老朽化に加えて、燃料費やメンテナンス経費が嵩む問題があり、代替機を必要とするようになったもの。関連するメーカーは以下の通り。
    • Hawker Beechcraft Corp. (Wichita, KS)
    • Pratt & Whitney Corp. (Quebec, Canada, Bridgeport, WV)
    • Martin Baker (Middlesex, United Kingdom)
    • Hartzel Propeller (Pique, OH)
    • Canadian Marconi (Broken Arrow, OK)
    • L-3 Vertex (Madison, MS)
    なお、オフセットの設定が見込まれるが、現時点では未確定。(DSCA)
  • ポーランドの PZL-Swidnik は AgustaWestland に対して、200 セット目となる AW139 のエアフレームを納入した。両社の協力関係は 1996 年にスタート、これまでに PZL-Swidnik が製造・納入したエアフレームは、各機種合計 800 セットに近い。対象機種は AW139 以外にも、AW119 Ke、AW109 Power、AW109 LUH、Grand がある。工場は Lublin 近くの Swidnik にあり、生産能力は月産 15 セット、従業員は 1,000 名ほどいる。今のペースが続けば、2009 年後半には 1,000 セット目を納入できる見通し。ちなみに、AW139 は 40 ヶ国のカスタマーを持ち、累計受注実績は 350 機に達している。(AgustaWestland)
  • Northrop Grumman は DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency) から、CT2WS (Cognitive Technology Threat Warning System) の契約を受注した。これは、昼夜ともに利用可能な双眼式の個人用サイトを開発する案件で、徒歩で行動中の歩兵が脅威の探知・分析・警戒を行えるようにする手段を実現するもの。かつ、従来にない遠距離探知能力と広い視野を持たせる。想定用途としては、IED 対策や国境警備などを挙げている。
    今回のフェーズ 1 契約ではまず、同社の HORNET (Human-aided Optical Recognition/Notification of Elusive Threats) システムを使った概念実証と、予備設計を実施することになっている。HORNET では、センサーを仕掛けたヘルメットによって、頭皮を通じて脳波の変動を監視、脅威の有無を感知した際の神経反応データを取得する。それを使ってアルゴリズムを鍛えていく。(Northrop Grumman)
  • チェコ国防省は、JAS39 Gripen 導入に関連するオフセットを対象とする、第三次の報告をまとめた。2007 年分が対象で、オフセットの金額は 26 億コルナ (1 億 400 万ユーロ)。これまでに実現したオフセットの累計額は 113 億コルナ (4 億 5,000 万ユーロ) で、当初に設定した額の 44% に達した。2004/6/14 に調印したオフセット合意では、契約額の 130% に相当するオフセットを設定、それを 10 年がかりで実現することになっている。そのうち 20% は、チェコ国内の航空宇宙・防衛産業を対象とするサポート/開発によって実現する直接オフセット。(Gripen International)
  • 露 Sukhoi の CEO を務める Mikhail Pogosyan 氏は、2024 年に世界のリージョナル機市場で 15% のシェアを獲りたいと表明。それを実現する手段として、イタリアの Alenia Aeronautica との協業を計画中。開発中の SSJ100 (Sukhoi Superjet 100) については、これまでに 3 時間 41 分のフライトを記録。(Sukhoi)
  • Arianespace は、先に打ち上げを延期した Ariane 5 ブースターについて、追加の点検を実施、6/12 に打ち上げを実施すると発表した。ペイロードは Skynet 5C と Turksat 3A。(Arianespace)
  • カリフォルニア州 San Diego で 6/10-12 にかけて開催した AUVSI North America 2008 において、BAE Systems 社はさまざまな無人システムに関する展示を実施して、経験と実績をアピール。名前が挙がったのは以下の面々。
    • Black Knight unmanned combat vehicle (Supacat と共同開発)
    • HERO UGV (Unmanned Ground Vehicle)
    • Wildcat 4x4 off-road vehicle test bed
    • Talisman UUV (Unmanned Underwater Vehicle)
    • Protector unmanned integrated naval combat system
    • Kingfisher (UAV 用のセンサーや、その他の技術を試すためのテストベッド)
    • IAV2 (ダクテッドファン式 UAV)
    • Herti UAV
    • Taranis UAV (1 億 2,400 万ポンドの契約で、デモンストレーターを開発中)
    • ICE (Image Collection and Exploitation) システム
    • Aurora GEN IV Hyperspectral/EO system
    (BAE Systems)
  • Boeing は、同社が主契約社となって進めている C-130 のアビオニクス近代化改修 (AMP : Avionics Modernization Program) について、改修初号機 (a.k.a. H2) が Edwards AFB で 100 回目のフライトを実施したと発表した。熟成が進んでいるので、予定より早く 100 回目のフライトを達成できた、と同社では説明している。現在、Edwards AFB の AFFTC (Air Force Flight Test Center) に 2 機の改修機があり、ソフトウェアの次期リリース・Core Complete 2.2 に備えて、地上試験と飛行試験を推進中。改修 3 号機 (a.k.a. H3) については、Boeing Support Systems (San Antonio, TX) で改修中。完全に統合化した、NVG (Night Vision Goggle) 対応のデジタル グラスコックピットとデジタル アビオニクスを装備する。2001 年にスタートした C-130 AMP では最終的に 200 機以上を改修して同仕様に統一する予定で、来年から低率初期生産 (LRIP : Low Rate Initial Production) を開始する予定。(Boeing)
  • CAE の英国現地法人・CAE plc. は Lockheed Martin から、Hawk Mk.128 用の地上訓練システムで使用するシミュレータ (FMS : Full-Mission Simulator)×2 基と訓練サポート サービス業務を 2,400 万カナダドル (1,180 万ポンド) で受注した。イギリス軍の MFTS (Military Flying Training System) で使用するもの。サポート サービス業務とメンテナンスに関するオプション契約が実現すると、総額 4,800 万カナダドル (2,400 万ポンド) の案件となる。MFTS は Lockheed Martin と VT Group のジョイント ベンチャー・Ascent が受注した、PFI (Private Finance Initiative) ベースのパイロット訓練受託案件。今回受注したシミュレータは、2010 年に RAF Valley に設置する。ビジュアル装置は 11ft のフロント プロジェクション ドーム ディスプレイと Medallion-6000 イメージ プロセッサの組み合わせ。(CAE)
  • DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency) では、戦闘で負傷して複雑骨折などの怪我を負った兵士を治療するための、新素材を担当する民間企業を募っている。DARPA が考えているのは "fracture putty" と称するパテ状の素材で、これを使って骨折した場所を覆うと、数日以内に負荷に耐えられるだけの強度を実現、それによって骨の成長を支援する。また、最後は分解して無害な物質になる素材を求めている。複雑骨折は取り扱いが難しく、治療に時間がかかり、往々にして切断処理に至ることから、パテによってねじ・プレート・ロッドの必要性をなくすとともに治療を迅速化。さらに感染や二次骨折の可能性を排除したいというのが DARPA の考え。すぐには実現できないが、近いうちに第一弾の契約を発注したいとしている。(DoD)
  • General Dynamics は米国土防衛省 (DHS : Department of Homeland Security) から、HSIN (Homeland Security Information Network) Next Generation の開発・導入・維持業務を受注した。初期分の契約は 1,800 万ドル、最終的に 5 年間・6,200 万ドルの案件に発展する見込み。これは、全国規模で SBU (Sensitive But Unclassified) データの共有とコラボレーションを実現するシステム。既存の HSIN に対して、HSIN New Generation の要求を実現するための新技術導入を実施するもので、Ambit、Booz Allen Hamilton、Lockheed Martin、ManTech、Sim G Technologies の各社と組んで作業にあたる。また、テクニカル ソリューションの提供元として、Adobe、EMC、Oracle、RSA、Sun Microsystems の各社がある。(GD)
  • Raytheon は米空軍に対して、DCGS (Distributed Common Ground System) 10.2、別名 DGS-2 のデリバリーを開始した。対テロ戦を支える、全世界規模・リアルタイムの ISR (Intelligence, Surveillance and Reconnaissance) 情報共有・分析システムで、第一陣としてカリフォルニア州の Beale AFB に、その後は合計 5 ヶ所に導入する。(Raytheon)
  • BAE Systems は、MTC Technologies, Inc. (Dayton, OH) の買収が完了したと発表した。同社は米軍や情報機関に対して、テクニカル/プロフェッショナル サービス業務や装備品のインテグレーション・近代化を実施している。アメリカにおける事業基盤強化のひとつ。今後は TSS (Technology Solutions & Services) 部門の麾下、Customer Solutions 事業グループ (Arlington, VA) の下で事業を継続する。(BAE Systems)

今日の米軍調達 (Contracts 2008/6/9)
  • Advanced Technology Construction (Renton, WA)、Coleman Construction Inc. (Los Angeles, CA)、Tompco-Triton Inc. (Bremerton, WA)、Cherokee General Corp. (Fairview, OR) の各社は米海軍から、NAVFAC (Naval Facilities Engineering Command) Northwest の AOR (Area of Responsibility) にある海軍・海兵隊施設で実施する建設工事を受注した。全社の合計で $90,000,000 (not to exceed)、最低保証額 $25,000。州別の配分は、WA (94%)、OR (2%)、ID (2%)、MT (1%)、AL (1%)。NAVFAC Northwest, Silverdale, WA (N44255-08-D-3015, N44255-08-D-3016, N44255-08-D-3017, N44255-08-D-3018)
  • RQ Construction, Inc. (Bonsall, CA) は米海軍から、カリフォルニア州の MCB (Marine Corps Base) Camp Pendleton に MARSOC (Marine Corps Special Operations Command) 司令部庁舎と支援施設を建設する作業を、$54,545,000 で受注した。オプション契約分まで実現した場合の総額は $57,478,000。司令部庁舎の建設は FY2007、補給用の倉庫や武器庫など 6 棟の建設は FY2008 の案件。2010 年 10 月に完了予定で、完成後は MARSOC 司令部要員 890 名ほどが勤務することになる。NAVFAC (Naval Facilities Engineering Command) Southwest, San Diego, CA (N62473-08-C-3533)
  • Marvin Engineering Co., Inc. (Inglewood, CA) は米海軍から、LAU-7F/A ミサイル発射器×700 セットを $22,006,666 で受注した。海軍・海兵隊向けで AIM-9 を搭載する際に使用する。NAVAIR (Naval Air Systems Command), Patuxent River, MD (N00019-08-D-0012)
  • Bell-Boeing Joint Program Office (Amarillo, TX) は米海軍から、MV-22 と CV-22 の MSU (Mission Systems Upgrade) で使用する共通アビオニクス用の、ハードウェアとソフトウェアの開発・リスク低減作業を $17,692,671 で受注した。新型のミッション コンピュータとディスプレイ、戦術ムービング マップ機能、地形回避機能が対象。NAVAIR (Naval Air Systems Command), Patuxent River, MD (N00091-08-C-0024)
  • Advanced Engineering and Sciences (Annapolis Junction, MD) は米海軍から、AN/PLT-6448-V2×415 セット、スペア キット×415 セット、ボックス/シャシー×61 セットの追加調達に関する修正契約を $11,419,881 で受注した。NSWC (Naval Surface Warfare Center), Indian Head Division, Indian Head, MD (N00174-07-D-0019)
  • Information Network Systems, Inc. (Alexandria, VA) は米海軍から、Marine Corps Systems Command 麾下、Infantry Weapons Systems 内の PM ONS (Program Manager, Optics and Non-lethal Systems) を対象とする、分析・調達・管理・兵站面の支援業務を $9,196,487 で受注した。PM ONS では、電子光学システム・光学ツール・試験機材・NL/FP (Non-Lethal/Force Protection) 装備の、開発・実証・調達・配備・ライフサイクル管理を担当している。具体的な装備の例としては、昼工用と夜間用のスコープ、レーザー ポインタ、レーザー イルミネーター、熱線サイト、光増式暗視装置、各種 NL/FP システムがある。Marine Corps System Command, Quantico, VA (M67854-02-A-9013/#0030)
  • MKI Systems Inc. (Woodbridge, VA) は米海軍から、PM TRASYS (Program Manager for training systems, Central Florida Research Park, Orlando, FL) 向けの、調達・兵站・管理業務のサポートとプログラム管理のアシスタンス業務を、$6,260,404 で受注した。APM ライブ訓練システムがらみの案件で、プログラム管理、市街戦訓練システム、レンジ計測システムなどが対象。Marine Corps System Command, Quantico, VA (M67854-02-A-9008/#0067)
  • Texstars (Grand Prairie, TX) は米空軍から、F-16 用の透明素材 (transparencies) を $39,814,462 で受注した。AFRL/PKVC, Wright-Patterson AFB, OH (FA8650-08-2-3834)
  • Boeing Co. (Huntington Beach, CA) は米空軍から、Speed Agile Concept Demonstration プログラムを $7,521,000 で受注した。統合航空輸送システムの実現に必要な、高揚力、遷音速飛行の効率化、飛行制御といった分野を対象とする技術開発・調達案件で、2010 年に TRL (Technology Readiness Level) 5 の実現を目指す。Department of the Air Force, 84 CSW, 518CBSS/PK, Hill AFB, UT (FA8212-08-C-0006)
  • ITT Corp., ITT Electronic Systems (Clifton, NJ) は米空軍から、Airborne Electronic Attack Technology Maturation Demonstration の案件を $15,911,530 で受注した。AFRL/PKSE, Wright-Patterson AFB, OH (FA8650-08-C-1396)
  • Buck Town Contractor & Co. (Kenner, LA) は米陸軍から、ルイジアナ州 Jefferson Parish で実施するハリケーン対策工事を $8,013,621 で受注した。East of Vertex の V-Line Levee で、Westwego から Harvey Canal にかけてを対象とする。Army Corps of Engineers, New Orleans, LA (W912P8-08-D-0041)
  • ISO Group, Inc. (West Melbourne, FL) は米陸軍から、MC (Mission Capable) ではない APC (Armored Personnel Carrier) をメンテナンスするために必要なパーツを、$7,648,513 で受注した。作業はチェコで実施する。Joint Contracting Command-Iraq/Afghanistan, Baghdad, Iraq (W91GY0-08-C-0033)

Raptor HO! (違) (Lockheed Martin via Defense-Aerospace.com & AFNews 2008/6/9)
先に米空軍の 49th FW (Holloman AFB, NM) が F-22A Raptor の領収を開始したが、配備先は 49th FW 麾下の 7th FS と 9th FS (注 : Lockheed Martin のプレスリリースでは 8th FS としている)、それと空軍予備役軍団 (AFRC : Air Force Reserve Command) 麾下・301st FS [ASSOC] とのこと。301st FS は、F-22A としては 2 番目のアソシエート飛行隊。
この 301st FS は、現在は 944th FW 麾下の飛行隊としてアリゾナ州の Luke AFB に駐留しているが、2010 年に Holloman AFB で 44th FG を新編して、そちらの麾下に移す。44th FG の人員規模は 260 名。ちなみに 301st FS は当初、第二次世界大戦中に "Tuskegee Airmen" 部隊・332nd FG (Fighter Group) 麾下の飛行隊として発足した経歴がある。
なお、Lockheed Martin が米空軍に対してデリバリーした F-22A は、合計 119 機とのこと。

今日の報道発表 (Defense-Aerospace.com 2008/6/9)
  • Lockheed Martin は、モロッコ向け F-16C/D-52×24 機の受注について、正式にプレースリリースを出した。RMAF (Royal Moroccan Air Force) は 25 番目の F-16 カスタマーで、機体に加えてミッション機材と支援機材を納入する。これらの中には、アメリカ以外の国で製造したものも含む。先に米軍から受注したのは量産の立ち上げと関連支援機材、ミッション機材など。なお、F-16 シリーズ全体の累計納入実績は 4,400 機を超えており、生産は 2012 年まで続く。そのほか、既存の機体に対するアップグレード改修プログラムも進行中。
    一方、そのモロッコ向け F-16 に装備するエンジンについては、Pratt & Whitney の F100-PW-229 に決まった。エンジン関連の受注額は 1 億 7,000 万ドルで、こちらも機体と同様に FMS (Foreign Military Sales) になる。デリバリーは 2010-2011 年を予定している。F100 エンジンのカスタマーは 22 ヶ国目。F-16 に F100 を装備したアメリカ以外の国としては、ベルギー、デンマーク、エジプト、ギリシア、イスラエル、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、ポーランドがある。F100-PW-229 は 16 年前から運用しており、累計飛行時間は 963,000 時間に達している。
    また、F100-PW-229 に対しては EEP (Engine Enhancement Package) が進行中で、デモンストレーションは 2004 年に実施。EEP が目指しているのは、デポ整備間隔の延伸 (7 年 → 10 年)、ライフサイクルコストの 30% 削減、飛行中のエンジン停止 25% 削減。(Lockheed Martin, Pratt & Whitney)
  • インド空軍が AJT (Advanced Jet Trainer) として 66 機を 17 億 5,000 万ドルで発注している Hawk Mk.132 に、技術的支障に起因するスケジュール遅延の問題。66 機のうち 24 機は BAE Systems 製の完成機輸入で、現時点で 12 機がデリバリー済み。配備先は Karnataka の AFS (Air Force Station) Bidar。ところが、油圧配管の腐食、酸素漏れ、Quick disconnect Equipment Connector の不具合といったトラブルが発生。そのため、BAE Systems ではこれらの問題を解決するまで、残りの機体のデリバリーを見合わせたいと申し入れてきており、6 月中に実現するはずだった 24 機の完納は難しい状況。残り 42 機については、HAL (Hindustan Aeronautics Ltd.) がライセンス生産する。インド空軍訓練コマンドでは、2009 年 1 月までに 30 機を揃えたいとしている。(The Hindu)
  • そのインドでは、LCA (Light Combat Aircraft) こと Tejas が AFS Nagpur で、高温下での飛行試験を実施中。気温が摂氏 40 度を超える環境下でも、ちゃんと運用できるかどうかを確認するのが目的。テスト チームは、以下の面々による混成編成となっており、AFS Nagpur と整備コマンドから来た整備要員がサポートしている。
    • IAF (Indian Air Force)
    • ADA (Aeronautical Development Agency)
    • HAL (Hindustan Aeronautics Ltd.)
    • CEMILAC (Centre for Military Airworthiness Certification)
    • DGAQA (Directorate General of Aeronautical Quality Assurance)
    特に、アビオニクス、飛行制御システム、空調システムといったあたりが、地上でも飛行中でもちゃんと機能するかどうかが問題。これまでに、プロトタイプ 2 機 (PV2, PV3) を使って 7 回・4 時間のフライトを実施した。試験の中には、高度 200m で 1,000km/h 出して飛ぶ、あるいは炎天下の舗装路面上に 2-4 時間置いておく、といったものもあり、後者では機体表面が 70 度に達する由。飛行試験では、ADA が持ち込んだテレメトリー機材でデータを収集している。現時点で得られたデータは満足できる内容だが、さらに ADA と HAL の手で詳細な分析を実施する。なお、Bangalore から Nagpur に飛来する際には、インテグレーションが済んだばかりの増槽を装備して、1,000km あまりをノンストップで飛行した。(Press Information Bureau India)
  • EADS Defence & Security (DS) は、2005 年にノルウェー沿岸警備隊から 2,000 万ユーロ (two digit million Euro) で受注していた 3 次元マルチモード レーダー・TRS-3D/16-ES×4 基を完納した。洋上の監視に加えて、厳しい気候条件下でヘリコプターが安全に飛行できるように誘導する用途にも使う。これを装備するのは、OPV (Offshore Patrol Vessel)×3 隻 (Nordkapp) と AOPV (Arctic Offshore Patrol Vessel)×1 隻 (Svalbard) で、これまで装備していた旧いレーダーの代替用。EADS DS では、過去 15 年間の経験により、沿岸海域の難しい環境における運用、シーステート 5 の状況下における小型航空目標の探知、といった課題に対応できたと説明している。導入に際しては、ノルウェーの Data Process Automasjon AS と Fiskerstrand Verft AS、NDLO (Norwegian Defence Depot Maintenance Devision) と協力した。なお、TRS-3D はすでに 50 基を超える納入実績があり、MSSR2000 識別システムにより、洋上、あるいは空中のターゲットを識別できる。最近の採用実績としては、ドイツ海軍の K130 コルベット、米沿岸警備隊の NSC (National Security Cutter)、フィンランド海軍の Squadron 2000 哨戒艇がある。小型艇がメインのレーダーとして使うことも、大型のフリゲートなどが自衛用のレーダーとして使うこともできるという説明。(EADS Defence & Security)
  • Boeing Co. は先に米海軍から、UAV (Unmanned Aerial Vehicle) による ISR (Intelligence, Surveillance, Reconnaissance) 業務を $65,00万ドルで受注している (N00019-08-D-0013)。同社によると、これは 2005 年から運用を開始した ScanEagle UAV を使用するもので、イラクやアフガニスタンなどの陸上・洋上で運用するとのこと。契約期間は 2009 年 5 月までで、さらに延長するオプションもある。これまでに ScanEagle を運用したことがある米海軍の艦船は、USNS Stockham (訳注 : T-AK-3017 ?)、USS Whidbey Island (LSD-41)、USS Oscar Austin (DDG-79)、USS Oak Hill (LSD-51)、USS Carter Hall (LSD-50) など 15 隻。現在は USS Mahan (DDG-72) で運用中。センサーは電子光学センサーと赤外線カメラで、ジンバルに載せたカメラは移動目標でも静止目標でも容易に追跡できるとしている。飛行高度は 16,000ft で 20 時間のロイターが可能。油圧式の SuperWedge カタパルトで撃ち出してプログラムした通りの経路を飛行、最後は Insitu が開発した SkyHook で、高さ 50ft の塔に張り渡したロープに引っかけて回収する。このシステムのおかげで滑走路不要。(Boeing)
  • フィンランドの国境警備隊は、装備近代化と能力向上の目的で、AgustaWestland 製の単発ヘリ・AW119 Ke×3 機の採用を決定した。機体に加えて、訓練業務とサポート パッケージのワンセット。さまざまな任務要求に基づき、性能とコストに重点を置いて機種選定を実施した由。Helsinki から極地の Rovaniemi にかけての一帯で、国境地帯の哨戒飛行、特殊作戦、火災対策などの任務に使用する。NVG にも対応しており、用途に合わせて迅速な装備変更が可能。5 時間ほどの哨戒飛行を行える。デリバリー予定時期は 2010 年。フィンランド国境警備隊はすでに、AB206 や AB412 といった AgustaWestland 製品を運用中。A119 Koala と AW119 Ke は合計 170 機ほどの納入実績があり、カスタマーは 20 ヶ国・80 ほどにのぼる。(AgustaWestland)
  • EADS North America は先週の発表通り、UH-72A Lakota×2 機をミシシッピー州兵・1-114 戦務支援大隊に納入した。Tupelo Regional Airport を拠点として、本土防衛や麻薬対策などの任務に使用する。これまでに UH-72A を配備した先は、以下の通り。
    • NTC (National Training Center) Air Ambulance Detachment (Ft. Irwin, CA)
    • TRADOC (Training and Doctrine Command) flight detachment (Fort Eustis, VA)
    • JRTC (Joint Readiness Training Center, Fort Polk, LA)
    配備開始は 2007 年初頭、これまでの累計飛行時間は 4,000 時間、MC (Mission Capable) レートは 90% 超。州兵では OH-58 や UH-1 の代替機として 200 機を配備するほか、現役部隊にも 145 機を配備して UH-60 を捻出、戦闘任務に回せるようにする。現在の生産ペースは月産 3-4 機だが、月産 5 機も実現可能。ベースモデルの Eurocopter EC145 はドイツの Donauworth で製造しているが、UH-72A はミシシッピー州 Columbus で製造している。制服操縦士に加えて 6 名の搭乗が可能で、VHF/UHF 無線機、負傷者後送時には NATO 仕様の担架や医療機材、州兵向けの機体では FLIR (Forward Looking Infrared)、サーチライト、デジタル マップ、空対地データリンクを装備する。(EADS North America)
  • Northstar Aerospace Inc. は、CH-47 Chinook で使用するギアやトランスミッション コンポーネンツ、スペアパーツ類を、6,000 万ドルで受注したと発表した。デリバリーは 2012 年まで続く。2007 年に同社は CH-47 関連で 1 億 6,700 万ドルを受注、2008 年になってからの受注もすでに 1 億 1,400 万ドルに達している。バックログの方は、2007 年末に 3 億 7,200 万ドルだったものが、現在では 4 億 5,000 万ドルまで伸びた。(Northstar Aerospace)
  • トリニダードトバゴの沿岸警備隊が導入する 30m 級高速哨戒艇×6 隻の推進機として、Rolls-Royce 製のウォータージェットを採用することになった。使用するのは Kamewa size 56×2 基で、最高速度 40kt を発揮する。電子制御式で、高い機動性を発揮するという触れ込み。また、デブリが多い浅海面にも強い。Rolls-Royce では Kamewa A シリーズについて、通常のアルミ製同軸型ウォータージェットよりも 5-10% ほど効率が良いとしている。哨戒艇は乗員 12 名、建造署はオーストラリア・Western Australia 所在の Austal Ship 社、Henderson 造船所。2010 年初頭にデリバリーの予定で、内水・領海内・排他的経済水域 (EEZ : Exclusive Economic Zone) の哨戒に加えて、麻薬対策や救難にも使用する。(Rolls-Royce)
  • ESA (European Space Agency) によると、5 日に仏領ギアなの Kourou にある Guiana Space Centre で、Ariane 5 と組み合わせて使用する固体燃料ロケット ブースター (MPS : Moteur Propergol Solide) のテストが成功裏に行われたとのこと。ARTA (Ariane 5 Research and Technology Accompaniment) プログラムの下で開発しているもので、ブースターの安定性や、導入する予定の新素材についてテストするのが目的。(ESA)
  • Rolls-Royce は、米空軍 AFRL (Air Force Research Laboratory) から 2007 年 8 月に 2 億 9,600 万ドルで受注して進めている次世代エンジン研究プログラム・ADVENT (Adaptive Versatile Engine Technology) について、予備設計審査 (PDR : Preliminary Design Review) を完了したと発表した。担当しているのは Rolls-Royce North America Technologies Inc. (LibertyWorks, 旧称 AADC : Allison Advanced Development Co.) で、離陸時・起動飛行時の高出力と巡航/ロイター中の低燃費を両立できる、可変サイクル エンジンを開発するのが目的。この後は Indianapolis の工場で、アダプティブ ファンをコンポーネント リグに取り付けてテストする。最終目標は、燃料消費の 25% 低減と、熱管理の改善による冷却空気の必要性低減。(Rolls-Royce)
  • カナダの CAE は、民間航空向けにパイロット訓練を行っている SFA (Sabena Flight Academy) を買収して傘下に収めた。アリゾナ州 Mesa では VLJ Eclipse など 40 機の航空機を、ベルギーの Brussels で 6 基のシミュレータを、それぞれ運用中。後者は AVRO RJ85/100、A320、A330、A340、B.737、B.737NG に対応している。(CAE)

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人事・組織

予備役の動員状況 (DoD 2008/6/11)
予備役・州兵の動員内訳は、陸軍 87,542 名、海軍 5,982 名、空軍 12,452 名、海兵隊 9,150 名、沿岸警備隊 784 名。
[以前はカウントしていなかった、自発的志願者 (voluntarily activated) をカウントするようになったため、数が一気に増えている点に注意]

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戦争・紛争

今日の USAFCENT (AFNews 2008/6/11)
10 日、アフガニスタンの Mita、Orgun-E、Zormat に米空軍の F-15E が、Bagram と Orgun-E に米空軍の A-10 が、それぞれ出動。Asadabad では、米空軍の B-1B と F-15E が GBU-12/B、GBU-31/B、GBU-38/B で、敵と、敵が陣取る建物を爆撃。Gardez では、友軍と交戦中の敵を米空軍の A-10 が GBU-12/B で爆撃。この日の近接航空支援ミッションは 54 件、ISR ミッションは 14 件、戦術偵察ミッションは 2 件。
イラクでは、近接航空支援ミッション 44 件、ISR ミッション 27 件、戦術偵察ミッション 8 件を実施。

今日のイラク (AFPS 2008/6/11)
Baghdad 南東、Kut に近い Numaniyah で、イランで訓練を受けた爆発物の専門家が聯合軍に捕まった。イランから、武器や爆弾製造材料をイラクに持ち込んでいたという情報も。このほか、Mosul では違法法廷を設置していたアルカイダ関係者が捕まった。
10 日、Beiji でアルカイダ関係者をターゲットとする作戦を実施して、1 名を拘束。イラク北西部では合計 5 名を、Samarra 近郊では 2 名を、それぞれ拘束。
Baghdad 界隈では、警察・イラク軍・米軍・地元住民の手で、AK-47 自動小銃と弾倉・弾薬多数、SKS ライフル、Mauser ライフル、米軍の戦闘外哨を狙って設置してあった 60mm 迫撃砲、IED や EFP、RPG、砲弾、擲弾と信管、雷管、7.62mm 弾、120mm 迫撃砲弾、手榴弾、発煙弾、ロケット、130mm 砲弾、狙撃銃、拳銃、導爆線、カムフラージュ ネットといったものを発見。
9 日、Baghdad の Kadamiya 地区で、イラク軍が対戦車ロケット、通信機、ボディ アーマー、機関銃の予備銃身、RPG の弾頭、小火器用弾薬、各種擲弾、外部燃料タンクを溶接した自動車などを発見。また、Mosul 北西の Tall Abtah では合計 6 名を拘束。

今日の USAFCENT (AFNews 2008/6/10)
9 日、アフガニスタンの Bermel に米空軍の F-15E が、Asadabad と Delaram に米空軍の A-10 が出動。Bermel では米空軍の B-1B が、IED や敵の待ち伏せチームを GBU-31/B と GBU-38/B で爆撃。Spin Buldak では、塹壕に陣取った敵を英空軍の Harrier GR.7 が Enhanced Paveway II で爆撃。Asadabad では米空軍の A-10 が、敵を GBU-12/B と 500lb 通常爆弾で爆撃。この日の近接航空支援ミッションは 53 件、ISR ミッションは 15 件、戦術偵察ミッションは 2 件。
イラクでは、Tal Afar で米空軍の F-16C が、敵が陣取る建物や地下壕を GBU-12/B と GBU-38/B で爆撃。さらに An Nu Maniyah にも F-16 が出動。この日の近接航空支援ミッションは 26 件、ISR ミッションは 24 件、戦術偵察ミッションは 6 件。

今日のアフガニスタン (AFPS 2008/6/10)
Zabul 省 Deh Chopan 地区で、武装勢力が小火器と迫撃砲を使って FOB (Forward Operating Base) を襲撃する事件が発生。アフガニスタン軍と聯合軍が迫撃砲で反撃、敵 1 名が死亡。FOB に軽微な被害。民間人・聯合軍・アフガニスタン軍の死傷者はなし。
Helmand 省の Kajaki 地区では、過去 4 日間で二度目となる捜索任務を聯合軍が実施。当地の警察関係者を公開処刑したタリバン関係者を捜すのが目的。その際に、武装して防御態勢をとっている敵を発見して航空攻撃を要請、さらに別の敵と小火器で交戦。これらの戦闘で複数の敵が死亡。また、現場で AK-47 や麻薬を発見した。

今日のイラク (AFPS 2008/6/10)
Kirkuk でイラク軍と聯合軍が、アルカイダ関係者 1 名を拘束。その際に武装した敵 3 名が降伏を拒否したため、小火器で交戦、さらに航空支援も加わり、全員が死亡。建物内部では RPG や自家製爆薬を発見。別件で、外国人テロ組織を狙った作戦を実施、イラク北西部で 3 名を拘束、テロ組織の隠れ家 4 ヶ所を破壊。Mosul では、5/27 の作戦で得た情報に基づき、Baghdad で発生した自動車爆弾事件に関与した容疑者と、その他 1 名を拘束。
9 日、Baghdad の West Rashid 地区、Rashid 地区、Kadhamiya 地区、Adhamiyah 地区、Rusafa 地区、Sadr City、Baghdad 北方、Baghdad 北西などで、イラク軍、警察、聯合軍が相次いで武器集積所を発見。AK-47 自動小銃、SKS 小銃、自動小銃の弾倉、9mm 拳銃、軽機関銃とドラム弾倉、PKC などの機関銃で使う予備銃身、ロケット、EFP (Explosively Formed Projectile)、7.62mm 弾、12.7mm 弾、狙撃銃、155mm 砲弾、122mm 砲弾、プロパンガスタンク、RPG、導爆線、57mm 対空砲弾、81mm 迫撃砲弾、120mm 照明弾、60mm 迫撃砲弾、81mm 照明弾、擲弾、対戦車擲弾、対人地雷、TNT 火薬、自家製爆薬、信管、雷管、対戦車ロケット、照明弾、バッテリ、携帯電話など。放棄されたバスの車内からロケットが出てきた事例や、学校から IED 3 発や RPG 発射器などが出てきた事例も。
Baghdad の Adhamiyah 地区・Shaab で、戦闘外哨の様子をビデオで撮影している不審人物がいるという通報があり、米陸軍・第 4 歩兵師団が出動して当人を拘束、カメラを押収。
Basra の Fursi 地区で 9 日、警察が爆薬 650lb、C4 爆薬 330lb、大型 EFP 7 発、小型 EFP 15 発、導爆線、機関銃の予備銃身を発見。民家の壁をくりぬいて隠匿してあった。

今日の USAFCENT (AFNews 2008/6/9)
8 日、アフガニスタンの Nagalam で、米空軍の B-1B と F-15E が GBU-31/B と GBU-38/B で敵を爆撃。F-15E は、Orgun-E では GBU-31/B と GBU-38/B で敵のロケット射撃チームを、Musa-Qala では GBU-12/B でも敵を爆撃している。Gardez には米空軍の F-15E が、Bagram と Zormat には米空軍の A-10 が、Musa-Qala と Shurakian には英空軍の Harrier GR.7 が、それぞれ出動。この日の近接航空支援ミッションは 58 件、ISR ミッションは 12 件、戦術偵察ミッションは 2 件。
イラクでは、Baqoubah に米海軍の F/A-18C/D/E/F が出動。この日の近接航空支援ミッションは 22 件、ISR ミッションは 27 件、戦術偵察ミッションは 8 件。

今日のイラク (AFPS 2008/6/9)
アメリカとイラクの両政府は、国連決議が今年の末で期限切れになるのに備えて、イラク駐留米軍の軍事作戦継続を可能にするための、地位協定 (SOFA : Status-of-Forces Agreement) を初めとする各種の枠組みについて協議中。ただ、イラク外務省には、こうした枠組みそのものに反対する声もある。アメリカ側では、「イラクの主権尊重」「完全な透明性 (秘密合意のようなものを作らない)」「イラクにおける国家的決定として、議会に送って法律として成文化させる」の三原則を掲げている、と説明している。
MND North (Multinational Division North) 司令官の Mark P. Hertling 少将によると、2 月に MND North 担任区域で見つかった IED などは 900 発あったが、5 月には 550 発と、半分近い水準まで減少したとのこと。
以前に拘束した容疑者の自供から得られた情報に基づき、イラク北西部某所で聯合軍が外国人テロ組織の隠れ家を襲撃。その際に敵が攻撃してきて応戦、航空支援を要請して、敵 5 名が死亡。現場では自爆ベストや機関銃を発見。Mosul 南方の Beiji では、爆弾攻撃組織を狙った作戦で 5 名を拘束。Mosul でもアルカイダ関係者 1 名とその他 1名を拘束。Baghdad 北方では、Tikrit のアルカイダ関係者とその他 3 名を拘束。
8 日、Baghdad で聯合軍が爆弾攻撃の容疑者を捜索、2 名を拘束。その Baghdad で複数の攻撃があり、民間人 5 名が死亡、30 名が負傷した。Mansour 地区で発生した爆弾事件では 2 名が死亡、20 名が負傷。International Zone では走り去るクルマから擲弾が撃ち込まれて 3 名が死亡、10 名が負傷。
Baghdad の Rashid 地区で、米軍が 60mm 迫撃砲 3 門と砲弾 15 発、82mm 迫撃砲 2 門と砲弾 16 発、120mm 迫撃砲プラスチック爆薬、弾薬を発見。イラク軍は Sadr City で 81mm 迫撃砲弾 8 発、信管、サイレンサー、火薬を発見。Kadhamiyah の Shulla 地区にあるモスクでは、イラク軍が IED、60mm 迫撃砲弾、127mm 砲弾、ボディ アーマー 19 セット、車両 2 台、信管、RPG 発射器、ダイナマイトを発見。Rashid 地区の Shurta では、米軍が 60mm 迫撃砲弾 15 発、82mm 迫撃砲弾 2 発、RPG と RPG 発射器を発見。New Baghdad 地区では、警察と米軍が EFP (Explosively Formed Projectile)、60mm 迫撃砲、155mm 砲弾、RPG 4 発、擲弾 3 発、ライフル 5 挺、ボディ アーマー、雷管、導爆線を発見。

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こぼれ話

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AFPS : American Forces Press Service
JDW : Jane's Defence Weekly
DID : Defence Industry Daily

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