井上孝司の Defense Column
 〜オウム真理教に断固たる法的措置を

最近、再び、オウム真理教が活動を活発化させているのは、マスコミ報道で知られているとおりだ。そもそも、破防法の適用を見送ったのが根本的な誤りであったのは自明の理だが、今からでも断固たる法的措置を取って封じ込めるべきではないかと考える。


そもそも、オウム真理教を宗教団体と見るのが間違っている。あれは、宗教に名を借りたテロ団体と見るべきである。松本サリン事件や地下鉄サリン事件など、化学兵器が非戦闘員に無差別使用されたという点で、戦史に残る大事件といえる。過去にも化学兵器が使用された例はあるが、いずれも戦闘員に対して使用されたものなのだ。

また、オウム自身はやっていないと主張しているが、千葉で発生した、松本サリン事件の原告の家族の拉致事件にしても、裁判の取り下げで利益を得る可能性が最も高いのがオウム真理教である以上、オウムに嫌疑がかけられるのは当然のことだ。そこで「はい、私がやりました」などと認める連中ではないだろう。

大規模な正規戦こそ発生しにくくなったものの、その代わりに非正規戦が頻発している現状を直視すべきだというのは、私が常々主張しているところであるが、オウム真理教もその一環としてみるべきである。だいたい、「日本の治安の良さ」という定評を覆したというだけでも、オウム真理教の犯した罪は大きい。

したがって、今からでも遅くないから、破防法の再適用を考えるべきではないかと思う。少なくとも、オウム真理教がしでかした事件が「破壊活動」「テロ活動」であるのは明白だからだ。

野党の中には「破防法の適用は基本的人権を侵すものだから云々」という主張もあるが、それは運用の問題で、本来適用されるべきではない対象に対して破防法が適用されないように監視することこそが、政治家の責任である。つまり、"All or Nothing" で、破防法の適用はすべて悪と決め付けるから話がおかしくなるので、本来抑止するべき破壊活動団体に対して破防法の適用を見送ることは、決して国民全般にとっての利益にならないハズだ。


また、我々国民にできることとして、「オウムのパソコンを買わない」ということが挙げられる。よく知られているように、秋葉原などではオウム真理教が経営するパソコン ショップが、安値を武器に売り上げを伸ばしているが、安いのはあたりまえである。人件費がかかっていないのだから。そして、得られた利益は教団が丸儲けという構図だ。活動を抑えるためには、まず資金源を断たねばならないという観点からも、オウムのパソコンを買うべきではない。

オウム系の店としては、既にいくつかのショップが知られている (ト○イサル、PC B*NK、G**CEFUL など) が、まずは秋葉原で大声をあげてビラまきをしているショップがあったら疑った方がよいかもしれない。まともなショップなら、オウムと勘違いされたりしたくないだろうから、同じようなスタイルの宣伝はしないと思うのだ。


ただ、一連のオウムをめぐる騒動を見ていて、気になる点もある。今はオウム真理教という「テロ団体」が相手だからいいようなものの、日本の国民性からいって「異端者」を追放する運動が、同じスタイルで行われるのではないかと思うのだ。

もともと、この国では「周囲と同一であること」が非常に重視される。だから、「ハズレ者」を追放する運動が、同じスタイルで行われることはないだろうか、と、そこが非常に気になるのである。

たとえば、原発などの新設に反対する運動が盛んな地域で、個人の信念で「原発賛成」という人がいたら、どうなるだろう? おそらく、「原発に賛成するような奴は追い出せ」とか「原発に賛成するような奴に物を売るな」という運動を仕掛ける人が、きっと出る。こういう日本の国民性にも、実は危惧するところが大なのである。