番外編 1 : ギガ Athlon マシン・完成までの経緯
 

ここに記したのは、以前に組み立てたことがあるギガ Athlon 自作機「HERCULES」の組み立て工程。実は、この後でマザーボードが壊れて Pentium 4 マシンに代わり、さらに知人のところに放出されてしまったので現存していないのだが、いわゆるひとつの歴史ということで御覧いただきたく…

Act.1 : マザーボードの準備

まずマザーボードの設定を行い、必要なものを取り付けてしまう。

最初に、ジャンパとディップスイッチの設定を確認。設定変更を行ったのは一ヶ所で、JumperFree モードを解除しただけ。私はこういうのは信用していないので、手作業で外部クロックを 100MHz に設定する。

次に、CPU とクーラーの搭載。CPU を載せてシリコングリスを塗るまでは問題なかったのだが、毎度のお約束で、CPU クーラーの金具がとんでもなく固い。Artemis の比ではなかった。幸い、SlimBird の金具にはドライバーを引っ掛けられるように出っ張りがついているのだが、それでも手を焼いた。悪戦苦闘の末、なんとかマザーに傷をつけることもなく、取り付け完了。


DIMM は Helios から略奪した 256MB を挿すだけなので、簡単。
これでマザーの準備は完了。

なぜこれを ? (A7VI-VM & DRACO SlimBird)

まず、MicroATX にするのは至上命題だった。狭い仕事部屋に、でかい ATX ケースを 4 つも置きたくない。ケースは星野の MT-PRO700 に決めていたから、電源が CPU の上にかぶさり、背が高いクーラーが使えない。オーバークロックするわけではないので、「背が低くて、一応ギガ Athlon に使える」ということで、このクーラーになった。
とはいうものの、冷えがいまひとつだったので、後で別のクーラーに替えた。

ちなみにマザーの方は、馴染みのある ASUS の Socket A・MicroATX マザーということで、ほとんど自動的に決定。これでも A7V-M より安いのだ。他社の KM133 マザーはもっと安くて浮気しそうになったけど、踏みとどまってしまった。


Act.2 : ケースをバラしてパーツを組み込む

次に、ケースをバラす。左右と上のパネルを外して、さらにマザーボードを取り付けるベース部分を外す。MT-PRO700 はこの部分を完全に分離できるから楽だが、もしケースに手を突っ込んで作業するとなると、大変だ。
外したベース板にマザーボードを取り付けて、さらに拡張カード類を全部載せてしまう。AGP が 1 スロットと PCI が 3 スロットあるが、さらに NewQ GOLD DSP のブラケットがあるので、なんと、拡張スロットが全部埋まってしまった。カードを追加することになったら、NewQ GOLD DSP を降ろさないといけない。

ケースの方は、NewQ GOLD DSP、DVD-ROM ドライブ、LS-120 ドライブ、HDD を載せて、ケーブルもみんな接続してしまう。IDE ケーブルがたるむと嫌なので、同じチャネルにつながっている LS-120 (マスター) とDVD-ROM (スレーブ) の間に、NewQ GOLD をサンドイッチする配置にした。NewQ の方が奥行きが短いので、これは正解。

この過程でウンザリしたのが、不必要に多い電源ケーブル。通常の ATX ケースと同じ電源を流用しているから、仕方ないのだろうけど。


Act.3 : マザーボードを組み込む

パーツの組み付けが終わったら、マザーボードをケースに取り付ける。
のだが、仮組みしてみたら予想以上にケースの内部が窮屈なことが判明し、電源スイッチや LED などのケーブルを、先につなぐことにした。

左の写真でお分かりのとおり、IDE ケーブルとファンの電源、ATX 電源以外は、みんな接続してしまった。ところがである。

マザーボードをケースに組み付けて、パネルをねじ止めして反対側から見たところで、事件が発生。

なんと、IDE コネクタが 3.5in ベイの陰になっていて、ケーブルを接続できない。(←馬鹿)

結局、またマザーボードを外し、ケーブルを接続してから組み直す羽目になった。お粗末。

なぜこれを ? (LS-120 ドライブ)

まず、Legacy-Free にできるというのがひとつ。あと、DVD-ROM と一緒にセカンダリ IDE に接続するので、FDD のケーブルが不要になり、匡体内部を這いまわるケーブルが 1 本減らせる。これが動機としては大きかった。

実のところ、大容量リムーバブル メディアとしては使っておらず、単に「速い FDD」として使っているのであった。



Act.4 : 総仕上げ

なんとか組み付けを終えて、ケーブルを全部接続したところで電源ユニットを閉めようとしたら…閉まらない。電源や IDE のケーブルが、ギュー詰めになって邪魔をしている。

結局、ケーブルを前にどけたり横にどけたり下にどけたりして、何とか電源を押し込んだ。回転式電源というアイデアはいいんだけど、アイデア倒れという気も…
あと、A7VI-VM は電源コネクタが後ろ寄りに付いていて、これが配線に手を焼く原因だったりする。

というわけで、全部できあがってみたら、ケースの中はケーブルだらけ。こんなんで風が通るのだろうか !?

ケースの中を、真上から見下ろしたところ。本来なら、下から風が吹き上がってきて手前側 (後方) に抜けるハズなのだが、ケーブルと拡張カードに邪魔されて、見通しの悪いこと悪いこと。

というわけで、いよいよ「火入れ」と相成る。電源、キーボード、ディスプレイを接続したところ…

ちゃんと画は出た。CPU やメモリの表示は OK。NIC や ストレージ デバイスも、ちゃんと認識されている。ただ、電源を入れたときにスピーカーが鳴らない。コネクタの逆差しかと思って付け替えてみたが、やはり鳴らない。(結局、これは今も解決していないが、ケースのスピーカーが鳴るのは電源を入れたときだけだから、まあよい、ということにした)

あと、起動が速過ぎて、BIOS セットアップに入るために [DEL] キーを押すことができる時間が異常に短い。早押しゲーム状態だ。1GHz 級のマシンって、みんなこうなの !?

何度か再起動を繰り返した後、ようやく BIOS セットアップの呼び出しに成功。シリアルとパラレルを無効にして、さらに使っていない FDC を無効にしたつもりなのだが、後で Windows 2000 で見たところ、無効になっていなかった。なんなんだいったい。

ちなみに、左が竣工した直後の状態。後で、NewQ GOLD DSP が故障して姿を消す。

エンブレムは、ケースに付いてきた奴と、CPU に付いてきたやつと、さらにマザーに付いてきた奴があったのだけど、マザーに付いてきた「ASUS」ステッカーは同じ ASUS マザー搭載の Hestia に回し、Hercules には「Windy MT-PRO 700 Betty」と「AMD Athlon」の 2 つを貼り付けた。


Act.5 : Windows 2000 セットアップ

ひと仕事した後、勢いで Windows 2000 のセットアップを開始した。ところが、拍子抜けするくらい順調に進み、サウンド ボードが認識されて音が鳴り、問題なくセットアップ完了。(順調すぎてつまらないぞ)
パーティション構成は、20GB を 15GB + 5GB に分割。何回か再インストールする可能性が考えられたので、後者にドライバやツール類をまとめて放り込んでおこうという魂胆。

続いて、Service Pack 1 をインストールして再起動、さらに VIA の 4 in 1 ドライバ (Ver.4.29) をインストールして再起動、さらに DVD-ROM ドライブを DMA モードに切り替えて、また再起動。

この時点で、ビデオ カード以外はすべて「正常に動作」するようになった。
そこで、ドライバを組み込むべくビデオ カードの CD-ROM をセットアップしたら、いきなり MIDI (だと思う) で BGM が鳴り始めた。なんと、小田和正の「ラブ・ストーリーは突然に」だ。なんだこりゃ。著作権上、問題ないのかね。

ドライバの組み込みは順調に進み、再起動後、1024×768・32 ビット カラーに設定。
ここで、妙なことに気が付いた。Helios の ATI XPert XL では、リフレッシュ レートを 70Hz にした方が綺麗に表示できたのに、GeForce MX200 では 60Hz の方が綺麗だ。液晶ディスプレイだから、単純に周波数が高いほど良いというわけに行かないのは分かるが、面白いもんだ。

仕上げに、ASUS Probe を組み込んだ。さっそく CPU 温度を見てみたら、なんと 52 度を示している。今頃からこれでは、半分オーバーヒートしているようなものだ。確かに、後ろのファンから排気される空気は、かなり暖かい。真夏になったら、エアコンをフル稼働させないとパンクしてしまう。えらいこっちゃ。


Act.6 : 冷やせ、冷やせ

いくらなんでも、「平熱」が 50 度台ではたまったものではないので、ケースをもう一度開けて、通気性を考慮してケーブル類のレイアウトを手直しした。とにかく、正面の吸気ファンから CPU まわりに空気がスムーズに流れるようにということで、ケーブルを前後にどけて空間を確保したところ、ASUS Probe の表示温度は、起動直後に 30 度をちょっとオーバーする程度。

これで「よおしっ !! 」と思ったのが、実はぬか喜び。しばらく MIDI 再生をさせたりして使っていたら 48 度ほどまで上がってしまい、そこで安定した。周囲の気温が前日と同じかどうか分からないので安心するのは早計だが、これでも、前日よりは冷えるようになったかも。

その状態でしばらく動かし続けたあと、Superπ (104 万桁) を実行。面白いのは、Celeron 装備の Artemis だと負荷がかかったときに温度がぐんと上がるのに対して、こちらはほとんど上がらない。つまり、「いつも熱い」のだ。
所要 2 分 24 秒で、温度は 2 度しか上がらなかった。いつも熱いがそこで安定してるのと、いつもは冷たいが負荷がかかると熱くなるのと、どちらがいいのやら。

その後、竣工 3 日後にクーラーを外してみたところ、熱伝導シートはちゃんと溶けていた。だが、どうも気に食わないので熱伝導シートの残骸を全部はがしてしまい、シリコングリスも除去した上で新たに塗り直して、クーラーを取り付けてみた。
ところが、ほとんど CPU 温度は変わらず、やはり 50 度ほど。やはり、クーラーのキャパシティとケースの通風が根本原因のようだ。ううむ。

さらに、夜になって、とうとう CPU のゴムパッドを撤去してしまった。少しでも CPU とクーラーの密着度が上がればと思ったのだが、大した効果はなかった模様。しばらく負荷をかけずに回しっぱなしにしたところ、ジリジリと温度が上がり、気温が低いにもかかわらず、「平熱」で 48度まで行ってしまった。これでは同じことだ。がっくり。


Act.7 : 続・冷やせ、冷やせ

NewQ GOLD DSP を入院させたついでに、ツクモ eX. で、親和産業のスカイブフィン付き CPU クーラー (BIG WAVE の幅広版) と、シルバーグリスを買い込んできた。合わせて \5,208- なり。クーラーがコンデンサに接触したが、何とかギリギリで取り付けられた。


(左が DRACO SlimBird、右が親和産業の BIG WAVE 幅広版)

さっそく起動してみたところ、CPU 温度は 46 度で安定した。2〜3 度下げるために \5,208- というのは、コスト パフォーマンスとしてはイマイチだなぁ。ただ、M/B は 28 度だから、M/B 温度プラス 20 度以内には収まっている。そう考えると、以前よりも情況が好転したのは確か。以前は軽く M/B プラス 20 度をオーバーしていたから。

後で Superπ (838 万桁) を実行したところ、CPU 温度は最初の 50 度から、最終的に 55 度までしか上がらなかった (所要 25 分 51 秒)。
DRACO SlimBird では MIDI データの連続再生だけで 58 度に達していたことを考えると、高負荷時の冷却能力は相当に向上している。そう考えると、\5,208- の価値はあったかも。

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